services 事業内容
サービス内容
Services
当社は、研究機関や企業の研究者の方々向けに、試料からエクソソームを⾼回収‧⾼純度で精製する受託精製サービスを行っております。また企業様向けに、製品中に含有するエクソソーム品質評価受託サービスも⾏っております。
HAS法によるエクソソーム精製・濃縮
お手持ちの試料からエクソソームを精製するサービスです。まずは培養上清からの精製に対応いたします。それ以外の試料については当社受託・特注品担当までお問い合せ下さい。
エクソソーム品質評価
お客様が販売されている製品中に含有するエクソソームを精製・品質評価を行います。またお客様ご⾃⾝で精製したエクソソームの品質評価もお受けいたします。評価内容については、当社受託‧特注品 担当までお問い合せ下さい。
新規エクソソーム精製法
(HAS法)について
About a New Exosome
Purification Method
他の精製方法に比べ精製方法が簡単で、純度が高く、大量の精製が可能
HAS法の原理
HAS法は、新規に開発された特殊ハイドロゲルを用いたエクソソームの精製法です。特殊ハイドロゲルは表面電位と親和性の制御によってエクソソームを効率よく吸着させると同時に、本来の高吸水性によってエクソソーム以外の夾雑物を水分と共にハイドロゲル内部に取り込む特性を持ちます(図1)。ハイドロゲル表面に吸着したエクソソームは、専用のバッファーによる洗浄・抽出によって容易に回収することができます。また、ハイドロゲル内部に吸収された夾雑物は抽出されないため、高い精製度のエクソソームが大量に得られます。HAS法は、尿、培養上清、血清といったサンプルからの精製に対応し、既存手法と比較して短い作業時間で圧倒的に高い回収効率を実現しています。加えて、超遠心機などの高価な機材が不要であり、簡便かつ高い純度でのエクソソーム精製を可能にした優れた技術です。
図1.HAS法によるエクソソーム精製の原理
具体的な精製手順
10 ml未満の試料を用いる場合は、以下のような方法で精製を行います。
図2.HAS法のワークフロー
(10 ml未満の試料を用いる場合)
実施例
Examples
他の精製方法に比べ精製方法が簡単で、純度が高く、大量の精製が可能
MSC培養液から各種エクソソーム精製手法によって精製を行い、エクソソーム精製量と精製度の比較を行った。HAS法では他の手法よりも大量に精製できている(図3)。また、品質の面でも夾雑タンパク質が少なく(図4)、均一な粒度(図5)のエクソソームが精製できていることが分かる。
図3.各手法でのエクソソーム回収量の比較
図4.各手法のエクソソーム精製度
(総タンパク質量あたりのエクソソーム量)
図5.HAS法で精製したエクソソームの粒度分布
(NanoSight測定)
エクソソームの含有および品質評価実施例
試料中にエクソソームが含有されているかどうかを調査するため、試料を前処理後、HAS法で精製を行った。その後、NanoSightによる粒度分布解析を行い(図6)、ELISAによるエクソソームマーカー(CD63)測定およびエクソソームの細胞への取り込み(図7)を撮影した。その結果、エクソソームの粒度(50~200 nm)に十分量の粒子数が確認されたこと(図6)、CD63が陽性であること、またエクソソームの細胞取り込み像(図7)も確認できたことから、試料にエクソソームが含有されていることが確認できた。
図6.HAS法で精製したエクソソームの粒度分布
図7.細胞にエクソソームが取り込まれている様子
エクソソーム内包タンパク質を染色し、ヒト表皮細胞に染色したエクソソームを添加し蛍光顕微鏡で撮影した。
赤:エクソソーム 緑:細胞質 青:細胞核